レバレッジトークンは精算リスクもなく、トークン自体にレバレッジをかけることで現物取引の要領でトレードできると注目を集めています。
ただ、レバレッジトークンのデメリットやどんな局面で投資するべきかはあまり知られていないのが現実です。
そこで今回はレバレッジトークンのメリットばかりにスポットライトが当てられる一方で、どんなデメリット・注意点があるの?という疑問に答えるべく調査しました。
さらにレバレッジトークンのメリットを最大限に生かせる局面、使い方についても触れています。
レバレッジトークンのデメリット
レバレッジトークンのデメリットは次の3点です。
- 保有しているだけで手数料がかかる
- ハイリスク
- 一度下がると上がりにくい
それぞれ一つずつ嚙み砕いていきましょう。
保有しているだけで手数料がかかる
利用する取引所によって手数料は変わってきますが、レバレッジトークンは保有しているだけで多くの手数料がかかります。
主にかかる手数料はトレード手数料、管理手数料、資金調達手数料の3つ。
レバレッジトークンは現物取引と同様に扱われますので、もちろんトレードにかかる手数料も必要です。
そして、管理手数料という名目で0.01%ほどの手数料が毎日かかってきます。
さらには資金調達率によって変動する手数料も必要になってくるのです。
資金調達率とは?クリックして表示
資金調達率とは取引価格と指標となる現物価格の価格差を解消するために設定された機能です。
資金調達率がマイナスの時、ショートポジションを保有する人がロングポジションを保有する人に手数料を支払います。
逆に資金調達率がプラス時、ロングポジションを保有する人がショートポジションを保有する人に手数料を支払います。
このように保有しているだけで手数料がかかることを考えると、レバレッジトークンは長期保有向きではありません。
ここぞという重要な局面で投資することで、メリットを最大に生かすことができます。
ハイリスク
精算リスクはありませんが、レバレッジをかけている以上ハイリスクであることに変わりはありません。
思惑通り価格が変動すれば大きく稼げる可能性もありますが、同時に大きく資産を減らす可能性もあるのです。
バイナンスではレバレッジトークンに投資しようとすると、最初に注意書きが表示されます。
注意書きにもレバレッジトークンは短期間の運用にのみ適応できるという文言がありますので、そこはしっかりと理解しておいた方が良いでしょう。
2020年から2021年の相場を考えると、シンプルにアルトコインの現物に投資しても稼げる可能性は高いかもしれません。
中にはアルトコインの急騰予測を行うサイトもありますので、参考にしてみてください。
一度下がると上がりにくい
難しい話になってしまうので今回は割愛しますが、レバレッジトークンは一度大きく下落してしまうと再度上がりにくいという性質があります。
実際にリップルのショートレバレッジトークンXRPDOWNのチャートを見てみると、一度大きく下落した後は横ばいが続いているのです。
これはレバレッジトークンが自動的にリバランスを行っていることが要因。
簡単に言うと、レバレッジトークンは毎日特定の時間に自動的にトレードを行っているのです。
利益が出ている場合には、自動的に利益分を再投資に回し、逆に損失が出ている場合にはポジションの一部を売却し、精算リスクを避けます。
損失が出た状態でリバランスを迎えると、その度に損切りされるので負の連鎖が生まれ価値が無くなる流れになるのです。
レバレッジトークンのメリット
確認としてレバレッジトークンのメリットも軽くまとめておきましょう。
- 証拠金や担保の管理が不要
- 精算のリスクが低い
証拠金や担保の管理が不要
レバレッジトークンはトークン自体にレバレッジがかかっています。
そのためレバレッジ取引のように証拠金や担保の管理をする必要はありません。
手軽にレバレッジをかけた取引をしてみたい方にとっては、レバレッジトークンはハードルが低くメリットと言えます。
精算のリスクがない
レバレッジトークンでは上述したリバランスのおかげで精算のリスクを抑えられています。
精算とは俗にいう「ロスカット」のこと。
通常のレバレッジ取引では証拠金維持率を一定下回ってしまうと、強制的にポジションが精算されます。
レバレッジトークンでは強制的に精算されるリスクを抑えるために、自動的に損切りしレバレッジの調整が行われるのです。
もちろん損失を被る可能性があるのは間違いありませんが、精算リスクを抑えられる点はメリットでしょう。
強気なトレンドが出ている時に本領発揮
レバレッジトークンは上がったり下がったり繰り返すレンジ相場には合いません。
レバレッジトークンで稼ごうと思ったら強気なトレンドが出ている時がおすすめです。
例えばインジケーターのボリンジャーバンドはトレンドの強さを予測するのに有効。
もみ合っているような相場ではバンドの幅が狭くなり、トレンド発生前の予兆と捉えられます。
ボリンジャーバンド収束後、拡大を始めたタイミングでローソク足がバンドを抜けた場合、強いトレンド発生の合図です(チャート内青丸)。
このような強いトレンドが発生したタイミングでレバレッジトークンに投資すれば、現物トレード以上の利益を得ることも期待できます。
レバレッジトークンとは
レバレッジトークンとは、ERC20トークンでイーサリアムのブロックチェーン上に発行されています。
トークン自体にレバレッジがかかっており、ハイリターンが狙える商品です。
2021年4月現在、主にバイナンスやFTXでレバレッジトークンが取り扱われています。
レバレッジトークンの種類は取引所によって様々。
FTXはレバレッジが固定なのに対して、バイナンスのレバレッジトークンではレバレッジトークンが変動することで精算リスクを回避します。
レバレッジトークンのデメリットまとめ
レバレッジトークンは証拠金や担保の管理不要で気軽にレバレッジ取引ができるとして注目を集めています。
上手く利用すればハイリターンを狙うことも十分に可能。
ただ、同時にハイリスクであるのは確かなので注意しましょう。
性質上長期保有には向かず、一度大きく下落してしまうと上がりにくいというデメリットもあります。
トレンドの流れを把握し、強気のトレンドが出ているときにレバレッジトークンを利用するよう心がけましょう。
レバレッジトークンのデメリットとは?どんな時に活用できる?